RIF OS フレームワークの立ち上げから8か月の間に、多くのRIFサービスがリリースされました。これまでRIFが歩んだ道のりについてまとめた後、これからの展望についてご紹介いたします。
2018年11月~2019年前半
2018年11月: RNS 1.0 のロンチ
RNSは既存のランダムに生成される文字と数字のフレーズのブロックチェーン・ドメインを、人が読むことができる形(名前や簡単に覚えられる単語など)に置き換えることによって、ブロックチェーンDNS(ドメインネームシステム)を簡素化するシステムです。既存の複雑さとエラーを大幅に軽減することで、ブロックチェーン・ドメインへの接続を今まで以上に簡単にすることができます。

2019年5月: RIF Lumino ネットワークのロンチ
ビットコインブロックチェーンの「サードレイヤー・ソリューション」であるRIF Lumino Networkは、RSK上の全てのトークンのステートチャンネルを可能にし、トランザクションのスループットを向上させ、コストを大幅に削減します。
2019年6月: RNS 2.0 マルチブロックチェーンリゾルバのロンチ
RIFネームサービス (RNS)はどんなブロックチェーンからのドメインもサポート管理できる業界唯一のサービスです。これにより相互運用性が向上し、ユーザーがスムーズに他のネットワークへ通貨を移動できるようになりました。このリリースのおかげで、RNSを複数のウォレットで統合しRSKやBTC、その他のブロックチェーンアドレスで使用することができます。
2019年第3四半期:これからの展望
しかし、これはまだ始まりにすぎません。来たる12か月間、IOVLabsチームはRIF OS フレームワークにおいて主に以下の技術を提供していく予定です。
- RNS 1.1 のアップグレード(オークションの廃止、ドメインの直接購買への移行)
- RIF Lumino: ライトクライアント + インボイス機能 + SDK
- ライトクライアント: フルノードを運用しないライトクライアントもRIF Luminoネットワークを利用可能に (モバイルインテグレーションに必要)
- インボイス機能: Luminoのペイメントにインボイスの機能を追加(あらかじめ決められたQRコードでペイメントをリクエスト)
- SDK: SDKのジャバスクリプトとRIF Luminoノードの接続 (より簡単なモバイルインテグレーションに必要)
- RIF ストレージ: RSKテストネットでのベータ版リリース(分散化された方法で暗号化されたファイルを保管可能に) とRNSの統合(RSKや他のRIFサービスの利益をRIF ストレージも授受)
2019年第4四半期
- RNS 逆アドレス解決プロトコル (特定のドメインの検索が可能に) とエスクローサービス (simil GoDaddyによるRNSドメインのトラストレスな売買)
- RIF 決済: ハブ費用 (運転資本の報酬のため、トランザクションの中継を担うハブの費用請求を認める。ネットワーク拡張性の促進のために極めて重要)
- RIF ストレージ: RSKメインネットのロンチ+RIF Luminoの統合 (Luminoによる分散型ストレージの経済的インセンティブの支払い)
- RIF データフィード: ベータ版リリース (MVP)
2020年第1四半期
- RNS: DNSとの統合 (インターネットドメインのオーナーがRNSで同じドメインを登録可能にする)
- RIF 決済: Lightningとの統合 (RIF 決済ライブラリを通じて) とクロストークン決済(RIF Luminoネットワーク内トークンの決済とアトミックスワップ)
- RIF ストレージ: 暗号化されたクラウドストレージ (ユーザーが同じインターフェースでクラウド上の情報を簡単に暗号化可能に。スウォームストレージで対応不可の重いファイルに最適)
2020年第2四半期
- RNS & RIF コミュニケーション: RNSのダイナミックレゾリューション (“ハンドシェイク(handshake)”で、同じドメインIDを持つ複数アドレスのダイナミックレゾリューションが可能に)
- RIF 決済: ウォッチタワー (ユーザーがオフライン時に取引先がファンドを取りたい場合のユーザー保護機能。 モバイルdAppsのカギとなる)と、ブロックチェーンを超えたペイメント (Lightning上のペイメント開始やLuminoトークンでの終了、またその逆も可能に。)
- RIF ストレージ: 永続ストレージ(人気のないコンテンツの保管時など、従量課金制度が成り立たない場合にネットワークへの支払が可能)と、ユーザーインターフェースや統合の促進のためフルのUI・ライブラリ提供。