【5つの理由】暗号通貨は法定通貨になり得るのか?

2017年9月29日、IMF常務取締役であるChristine Lagarde氏は、イングランド銀行でのカンファレンスで次のように述べました。

暗号通貨を廃止するのは賢明な判断ではありません。なぜ国民は物理的なドル、ユーロやポンドではなく仮想通貨を求めるのでしょうか?それはいつの日か、特に辺境地で紙幣より暗号通貨の方が入手が簡単で安全になるかもしれないし、その時には暗号通貨が実際により安定したものになるかもしれないからです。私は、私たち個人やコミュニティには、すべての人に役立つ技術的、経済的な未来を形作る能力があると信じています。そして私たちはこのビジョンを成功させる責任があります。

多くの政府、既存の金融機関、中央銀行は未だに暗号通貨に関しては消極的な姿勢を示していますが、1つの明らかな事実があります。ブロックチェーン技術というものがすでに存在するということです。それでは、政府が暗号通貨を法定通貨として採用することが可能な理由とはなんでしょうか?

1. 高いセキュリティ

暗号通貨は、ユーザーにより高いセキュリティを提供します。これは辺境地や情勢が不安定な国にとって非常に重要なものです。秘密鍵、PINコード、またはシードが知られない限り、ブロックチェーンに割り当てられた価値は、盗まれたり消失することはありません。法定通貨とは対照的に、暗号通貨は100%電子上で価値表現がされます。

2. 金融サービスの提供

世界中の何十億という人々が、未だ金融、銀行サービスを利用できてません。法定通貨として機能する暗号通貨を通じて、政府はこれまでないがしろにされていた多くの人々を金融サービスの恩恵を与えることができます。

3. プライベートブロックチェーン

プライベートブロックチェーンを利用することによって、各国政府は通貨発行を中央集権化し、ボラティリティを低下させることが可能になります。これらは、通貨の価値が中央銀行によって直接管理される金融の枠組みを提供するために、最も重要な部分です。

4. 仲介の排除

暗号通貨は仲介コストを省いたり、削減することができます。中央集権化した暗号通貨を使用することによって、VISAやMastercardなどの既存の仲介業者を使用する必要がなくなります。国民は金融サービス業者、ブローカー、商業銀行によって発生するコストを削減することができるでしょう。

5. 競合可能なコインの存在

暗号通貨は、政府がビットコインやイーサのような人気のある暗号通貨やトークンと競争することを可能にします。デジタル分野にカウンターパーティが存在しないと、政府はボラティリティが低い暗号資産に投資しようとする投資家に代替手段を提供する機会を失うことになります。高いボラティリティが多くのリスク回避型投資家にとって最大の障壁の一つであることを考慮すれば、多くの政府がこの大きな機会を利用し、資本化に繋げることができます。

画像:デジタル国家 e-Estonia

このように、中央集権化された暗号通貨が法定通貨として利用することを政府が実験しようとする理由はたくさんあります。中央集権化された暗号通貨というものは、分散型システムとプライバシーを劇的に減少させる可能性があります。現金はプライベートなものですが、国で唯一認められている支払い方法として機能する集権型暗号通貨 (Centralized Digital Currency, CDC) は、社会で多くの論争を引き起こす可能性があります。
エストニアイスラエルカナダマーシャル諸島などの国では、すでにブロックチェーン技術の利点を試しています。時間が経つにつれ、いくつかの実装がもはや実験的ではなく、ごく日常的なものになっているかもしれません。

原文:Digital or FIAT: 5 Reasons to Understand Why Digital Currencies Could Become Legal Tender in Many Countries