この投稿は3月に行われたDiego Zaldivar氏によるAMAセッションの一部を記事化したものです。
RSKチーム、パートナー

Q. RSK / RIFは、どのようにしてメンバーを採用しているのですか?
現在、rifos.orgのウェブサイトとLinkedInでオープンポジションを掲載しています。応募をしてくる候補者を検討し、求めているポジションに合った背景を持つ候補者を選んで、連絡を取った後一回以上のインタビューを実施しています。
Q. インキュベーターやアクセラレーターを動かすことを計画していますか?もしそうなら、投資理論とロードマップは何ですか?
現在計画中にあります。実際、私たちが取り組んでいる取り組みの1つであり、すべてが整ったときに発表される予定です。
Q. 現在のマーケティングリーダーを務めているのはどなたでしょうか?
現在マーケテイングリーダーを務めているのは、数ヶ月前に入社したGloria Vailati氏です。彼女は、とりわけアップル、ヒューレットパッカード (HP) などのトップテクノロジー企業でのマーケティングに20年以上の経験があります。彼女は現在自身のチームを組んでいます。ソーシャルメディアとコンテンツマネージャーはすでに決まっており、アジアマーケティングマネージャーを募集中です。必要に応じてその他のメンバーが追加採用される予定です。マーケティングはこれからの戦略においてとても重要であり、私たちが努力を強化する必要がある分野です。Gloriaと彼女のチームは、RSKとRIFのブランドをさらなる段階へと引き上げることができると信じています。
他社とのコラボ
Q. LTCとの統合はいつ期待できますか?
2つのプラットフォーム間の橋渡しの可能性を模索するために、RSKとLitecoinコミュニティのメンバーで構成されたRSK-LTCチームを結成しました。ただし、現時点(2019年3月現在)ではRSKにLitecoin bridgeを統合するための最終的な提案や参照コードはありません。

画像:公式サイト
Q. 質問ではありませんが、MetronomeがRSKに導入される最初のクロスチェーン通貨になればいいと思っています。
ご意見ありがとうございます。それではこちらからもMetronomeを調べ、コラボできる機会を探ってみます。
RSKプラットフォームの最終目的
Q. この社会での、RSKの目的はなんでしょうか?
ビットコインは価値の移転のための新たなインターネットの基盤を築きました。RSKはビットコインの機能を基に構築されており、スマートコントラクトの執行を可能にします。また、RIF OSは、繁栄した包括的社会に必要なアプリケーションを作成するために、分散型テクノロジーを従来の開発者、組織、および発明者が利用できるようにすることで、そのビジョンをさらに前進させます。
なのでやはり第一の目標は世界中すべての人たちに金融サービスが届く世界、金融包摂を現実化させるということでしょう。金融包摂というものは私たちの心に深く触れ、いつもモチベーションを与えてくれます。その理由の一つは、チーム全員が、過去の経済危機や非効率で無能な政府が弱者に突きつけて来た課題を直接体験した地域から集まっているからです。このような事象は世界中のほとんどの新興経済国で起こっており、人口のごく一部しか適切な金融サービスを利用できず、その結果、改善の機会は大規模かつグローバルになっています。
RIF Labsは、世界規模での金融包摂を可能にし、この最新技術と大量採用の間のギャップを埋めることを目指しています。そのための次世代オープンブロックチェーンベースのインフラストラクチャの促進と開発に焦点を当てた、目的志向の組織なのです。私たちは、ビットコインとその分散型ブロックチェーン技術が、価値の保存と移転の機能を持つ、新たなプログラム可能な分散型ネットワークの基盤となると信じています。「価値のインターネット」は今後10年間で約10億人の人々の生活を変えるでしょう。

Q. RSKはノードの多様性のためにどのような取り組みをしているのでしょうか?また、正常なプロトコルのために必要なノード数はいくつですか?
問題はノードの数に関するものではなく、それらのノードの起源に関するものです。現段階では、グローバル暗号通貨ネットワークに対応するのに数百のRSKノードで十分ですが、その基準に自信を持ってはいません。私たちの目的は、フルノードが様々な個人、組織、および企業によって運営されることです。それが、本当の分権化なのです。つまり、だれかの信頼を得ずに、自分自身を検証することです。その方向に進むために、私たちはスマートコントラクトからフルノードに報酬を与えるための最初のPoR (Proof-of-Replication) スキームを開発しました(Sergio Lerner氏のDevcon 2017 3プレゼンテーション参照)。まもなくリファレンス実装に統合される予定です。
また、私たちは、Unitrieの提案など、フルノードのリソース消費を減らすために多くの努力をしてきました(参照:Towards Higher Onchain Scalability with the Unitire)。その結果、ユーザーは標準のノートパソコンでノードを実行できるようになりました。最後に、ライトクライアントのための新しい手法を提案し、モバイルでのノード実行も可能にしました。まとめると、ノード数とクオリティーの両方で、RSKネットワークはこれからも健全性と分散性を維持していきます。
RNSサービス&資金運営

Q. RNSにドメインを申請してから、流通市場で販売することはできますか?
RNSにドメインを申請する人は誰でも、直接または第三者の流通市場を使ってドメインを売ることができます。IOVLabsは現在そのようなマーケットの発展には関与していませんが、世界中の開発者のためにRNSドメインのための分散型で、使いやすいマーケットを実装することは良いアイデアかもしれません。
Q. チーム/フェデレーションは、いつ追加のBTCを発行するのですか?
フェデレーションには、「追加のBTCを発行する」という手段はありません。RSKプラットフォームへのBTCの転送はオープンプロセスです。プロジェクトが始まったころ、ネットワークがβ段階を終えるまでRSKに転送できるビットコインの数にいくつかの制限を設定しました。マージマイニングでビットコイン・ハッシュレートの約51%に達すると、すぐにほとんど全ての制限が解除されます。
Q. ICO後の資金配分はどのようになっていますか?
まず最初に、RIFは開催されておらず、ICOではなくプライベートトークンセールを実施したことを明確にします。プライベートセールに限定した理由は、セール時に発生する混乱と投機目的の購入を最小限に抑え、組織の長期的な持続可能性を守るためです。それため集まった資金は、私たちの目標を実現させ、組織を成長させるために使われています。私たちは現在50人の従業員を擁しており、来年には世界中さまざまな地域にオフィスを開設するなどの要因から、倍増すると予想しています。また、私たちはブランド・ポジショニングのためのマーケティングにも資金を当てています。
RIFトークンは単なる資金調達のため?
Q. RSKの構築にRIFは本当に必要ですか?個人的に投資もしたのですが、私は今RIFの主な目的は単順な資金調達だと思っています。BTC(RBTC)がネイティブトークンであるにも関わらず、RSK上のサービスの支払いトークンとしてRIFの使用を強制するというのは理解できないです。RSKの確実な強みの1つはBTCを搭載したSCだということであるため、RIFがBTCの支出を回避するために使用されているという意見は弱いと思われます。RBTCを一律に使用することをせず、RIFトークンを発行した理由はなんでしょうか?

まず、RIF OSとはどういったものか、おさらいしたいと思います。RIF OSは、RSKスマートコントラクト・ネットワーク上に構築されたインフラストラクチャ・プロトコルです。このプロトコルの目的は分散型アプリ (dApps) 開発の簡易化であり、dApps開発者たちがこれまで以上に開発自体に集中できるよう様々なサポートを提供します。
RIF OSサービスへのアクセスと支払いはRIFトークンに基づいており、開発者はRIFプロトコルの上に構築された一連のサービス(ディレクトリ、決済サービス、データフィード、サードパーティが開発したインフラストラクチャ・サービスなど)にアクセスできます。
RBTCはRSK Live Mainnetのネイティブトークンであり、BTCに1対1でペグされています。ETHがイーサリアムのガスとして使用されるのと同じように、RBTCはスマートコントラクトの実行のためのガスとして使用されます。テクニカルユーザーは、ビットコインプロトコルとRSKプロトコル間のブリッジを使用してBTCとの間で変換することにより、分散型の方法で入手できます。RSK上で動作するすべてのアプリケーション(実装後のRIFOSを含む)の利用に必要なRBTCは、HuobiやBitfinexなどの取引所で入手することができます。
RSK Live Mainnetはビットコイン・エコシステムとのインセンティブを維持するためにスマートコントラクトの執行にはRBTCをガスとして支払わなければなりません。その反面RIF OSプロトコルは、初めはRSK上だけに構築されていましたが、将来的にイーサリアムやイーオスのような他のスマートコントラクト・プラットフォームと統合させることを目指しています。
そのためには、これらのネットワーク(RBTC、ETH、EOSなど)のいずれに対しても中立であり、ネットワーク固有の暗号通貨の特定の価格に関係なく、インフラストラクチャサービスの提供と需要に関連して価格が定義されるトークンを用意することが重要です。ユーザーの観点から見れば、近い将来DEX(分散型取引所)がRIF OSプロトコルが統合されているネットワークのネイティブ通貨とRIFトークンとの間での瞬時交換サービスを提供すると予想されるので、大きな摩擦は生まれないでしょう。
RIFトークンの利便性はスケーラブルな経済圏を生み出し、分散型エコシステム全体の脆弱性を強化し、「価値のインターネット」の実現にさらに一歩近づけるでしょう。主な理由は、RIF OSを長期的には、すべてのスマートコントラクト対応暗号通貨経済(RSK、Ethereum、EOSなど)で利用可能な、オフチェーンインフラスサービスのための統合されたマーケットになると考えているからです。そのような状況で、可搬性があり、中立性のあるトークンを持つことは必須です。