BitcoinのスマートコントラクトネットワークであるRSKの親会社であるIOV Labsが、シンガポール政府が支援するブロックチェーンアクセラレータTribeと提携し、さらに一歩前進しました。今回の締結によって、RSKの第2層プロトコルと第3層サービスのマーケットプレイスは、その国の政府機関や企業、そしてブロックチェーン技術を製品やサービスに組み込むことを目指しているスタートアップが利用できるようになります。
Tribeのエコシステムは、以前にBMW、Citi、Intel、Nielsenなどと提携したことから、シンガポールはさらにブロックチェーンへの取り組みを強調していると言えます。シンガポール政府は現在、ブロックチェーン技術を活用したビジネスや貿易コミュニティのサプライチェーン管理を合理化し、国境を越えた貿易プラットフォームであるGlobal eTrade Services(GeTS)も所有してます。一方、中央銀行のデジタル通貨(CBDC)1実証実験は、Project Ubinの傘下で実施されています。
IOV Labsの採択責任者であるRuben Altman氏はこの提携について、とても喜ばしく思い次のように述べた。
「Tribe Acceleratorとの提携により、当社にとって重要な市場への扉が開かれます。2018年初頭に本番稼働の準備が整ったことを受けて、グローバルな展開に向けて一歩踏み出し、主要なエコシステムで戦略的なローカル・プレーヤーと提携することを決定しました。当社はこれまで以上に採択志向であり、価値あるインターネットの実現を支援することを楽しみにしています。」
1・・・中央銀行デジタル通貨（CBDC/Central Bank Digital Currency）
一般的に次の３つが満たすものであると言われています。
（1）デジタル化されていること（2）円などの法定通貨建てであること（3）中央銀行の債務として発行されること
フィンテックや仮想通貨、ブロックチェーン技術の発展が急速に進んでいる影響により、現代では世界各国の中央銀行が独自のデジタル通貨の発行に向けた取り組みを進めています。
アルゼンチンからアジア、そしてその先へ
言うまでもなく、RSKの目標は、東南アジアだけでなく世界中でブロックチェーンの認知度と普及を高めることである。RSKのメインネットは、Bitcoinネットワークを利用した最初のスマートコントラクトプラットフォームで、4年の開発期間を経て2018年にリリースされました。Bitcoinのハッシュパワーに依存しているため、このネットワークは世界で最も安全なスマートコントラクトプラットフォームであるという確固たる主張を持っています。
IOV Labsはわずかこの数カ月で大きな話題を呼んだが、今最も注目すべきは、3000万人のユーザーを誇るスペイン語のソーシャルメディアプラットフォームTaringa2の買収である。IOVはまた、RSK dappとインフラの統合とテストを行うTaringaの製品開発に500万ドルの資産を割り当てました。Taringaは、暗号資産業界への新規参入者ではなく、2015年にXapo Walletと提携し、コンテンツ制作者がビットコインでチップを得られることを可能にしました。
2・・・Taringaはスペインで最もメジャーなソーシャルメディアであり、日本のFaceBookと同じ位置付けである。
本物のスマートコントラクトコンテンダーとは？
dAppの開発者にとって、Bitcoinネットワークを利用する魅力は、世界で最も安全なプルーフオブワーク・ネットワークにつながれていることにあり、取引の最終的な条件を無類のものにしており、本物の検閲への抵抗を求める暗号化プロジェクトにとって、第2層のソリューションを通じてBitcoinと統合することは理にかなっています。大手スマートコントラクトチェーンのEthereumは、ネットワークノードを事実上コントロールしているInfuraと共に、忍び寄る中央集権化の非難に悩まされてきました。Ethereum2.0にステークの証明を導入するという提案は、こうした懸念を和らげることには何の役にも立ちません。
一方、EOSでは、ネットワークの21のブロックプロデューサーが共謀し、事実上カルテルとして活動していることがすでに発覚しています。これと比較して、Bitcoinのプルーフオブワークのシステムは、完璧ではありませんが非常に堅牢で、スマートコントラクトの為にその優れたセキュリティモデルを活用しようとするRSKのようなプロジェクトにとって非常に魅力的であるのです。
原文：https://cryptodaily.co.uk/2019/11/rsk-joins-forces-with-singapores-blockchain-accelerator by CryptoDaily
