ブロックチェーンが事務作業を削減できる理由とは?

どんな仕事をしていても事務作業はついてまわります。本業ではない作業なのに毎日時間が取られる事務作業。その負担を少しでも減らすことができれば、仕事がラクになりますよね。ここでは、そんな負担を一気に解消してくれるRSKブロックチェーンの使用例を紹介します。

在庫の見える化を進める

物流業界で最も煩雑な作業は在庫管理です。毎日のようにモノが出たり入ったりしているため、手作業で管理していれば作業量が多くなってしまうでしょう。モノにバーコードを貼り、そこから荷物の位置や受け渡し人の情報を読み取れるようになります。RSKプラットフォームを利用しているdexFreightという分散型プラットフォームでは、低いコストで在庫管理を行っています。QRコードによる積み荷追跡行っているため、手配間違いや在庫の過不足に陥るリスクが少なくなります。このようにブロックチェーンから在庫を読み取れれば、面倒な在庫管理がなくなりそうですね。

また製造業のようにグローバルサプライチェーンを導入している企業では、各国の企業によって在庫管理の方法が異なるかもしれません。その度にメールや電話で確認するのは非常に手間になります。上述したような取り組みを関係各社と協力し、モノがどこにあって誰が管理しているのかが一目で分かる仕組みを作ることも夢ではないでしょう。商品の質も担保しやすくなりますね。情報管理の仕組みとしてもブロックチェーンは有能です。物流情報を本社のメインコンピューターに登録している企業は、それがダウンしてしまえばデータ管理が滞ってしまいます。もちろんバックアップは取ってあっても復旧に時間がかかるかもしれません。ブロックチェーンであれば複数のコンピューターに情報を分担でき、セキュリティも万全なので、管理も今まで以上に簡単になりそうです。

真正性の証明に使用できる

在庫管理だけではなく商品も管理できます。食品の分野でトレーサビリティを確保するためにブロックチェーンが利用されているのは有名だと思います。RSKのパートナーであるアルゼンチンのCarnes Validadas社では、食肉の生産と処理に関連したプロセスに透明化するために、この技術を利用しています。主に食品に対して使われることが多い技術ですが、食品以外にもダイヤモンドやブランド品などが本物であることを証明するためにも利用できそうです。

不動産売買のデジタル化

日本の人口縮小に伴い、市場を求めて海外へ進出する企業が増えてきました。FDIなどで東南アジア等で工場を建設するとなると、土地の売買も行う必要があります。50年などの賃貸契約を結ぶ場合もあるとか。海外での契約の中でも不動産売買は手続きがかなり煩雑な部類に入ります。不動産の売買には様々な法律があるので、仲介業者を頼むのが一般的でしょう。しかし、国内外ともに宅検のような資格を取らなくても仲介業者を名乗れるので、業者を探すのに神経をすり減らすこともあるかもしれません。

ブロックチェーンに含まれているP2P取引を利用すれば、仲介業者を通さずに当事者同士での決済ができるようです。不動産に関する法律もブロックチェーンを利用して整備しておくことで、専門家でなくても必要な知識が得られるようになります。個人間の契約は他者から閲覧されることはありませんがブロックチェーン上で明文化され、取引の確かな証拠となるでしょう。こうした個人情報を管理するネットワークは安全性を求められますが、その点RSKは世界で最も安全性が高いスマートコントラクト付きのプラットフォームと2019年に認められています。RSKであれば個人情報の漏洩も起こりにくいのではないでしょうか。

RIF Labsは、RSK Blockchainが世界で最も安全なスマートコントラクトプラットフォームとなったこと、そして、Bitcoin Blockchainに次いで2番目に安全なプラットフォームになったことを発表しました。(中略) Crypto51 ウェブサイトで伝えられた通り、ビットコインに対する51%攻撃の実行にかかるコストは、244,853米ドルであるとのことです。

引用:IOV Lab

2019年9月30日現在ではビットコインの51%攻撃の実行にかかるコストは553,982米ドルなので、更に安全性が高められているということになるでしょう。時価総額がビットコインに続いて2位のイーサリアムでは360,114米ドルがそのコストなので、ハッキングにかかる費用がビットコインの方が1.5倍以上高いことが分かります。RSKはビットコインのサイドチェーンにあたり、ツーウェイペグを実装することで、ビットコインのマイニング能力を利用してセキュリティを高めています。(引用:Crypto51ウェブサイト)

取引の自動化

不動産以外の取引もブロックチェーンとスマートコントラクトを組み合わせれば、取引を簡略化することもできるでしょう。スマートコントラクトは「予め設定されていた条件に従って取引が自動実行される仕組み」です。販売者側が価格と商品を設定しておき、その条件に購入者が納得すれば自動的に取引が実行される仕組みが作れます。これまで一般的な仲介手数料は高額でした。取引自動化を推進すれば、サプライチェーンマネジメント費や法定費用といった経費をすることができるのです。

書類記入の時間が減る

ブロックチェーンによって事務作業が大幅に削減されています。代表的なものは貿易事務でしょう。今まで全て紙媒体での取引を行っていたため、リードタイムの増大や港湾手続きの遅延が問題になっていました。これに対して政府と民間企業が協力して港湾業務をデジタル化する取り組みを開始しました。現在は実験段階ですが、実用段階に入れば、かなりの書類が必要でなくなると考えられます。

ところで「ウチは輸出をあまりしないから関係ないんじゃないか」と思った企業さんもいらっしゃるのではないでしょうか?実は貿易事務以外でも書類を削減できる部分はたくさんあるのです。決裁書や上長の認可が必要な書類を電子化し、社内で認可が降りるまでの時間を短縮させるなどの事例は一般的でしょう。他にも資材や原材料の発注を自動化するというアイデアもあります。サプライチェーンの在庫管理技術を利用して、原材料が不足しそうなタイミングでブロックチェーン上で発注を行ってくれる仕組みがあれば、よりスムーズに製造ができそうです。

RPAなど他のオートメーションシステムとブロックチェーンが違うポイントはセキュリティの強さと耐改ざん性です。業務のデジタル化が進む中で未だに紙媒体で保管されている書類は機密性が高いものがほとんどでしょう。そうした媒体を管理する方法としてブロックチェーンは合っているのかもしれません。RSKブロックチェーンもセキュリティ対策を強化しているネットワークの1つなので、今後のこうした文書保管機能を拡張していって欲しいですね。