スマートビットコインとRIFトークンにおける違い

RSK(ルートストック)にはスマートビットコイン(RBTC)と、RIFトークンというRIF OS専用のユティリティー・トークンが存在します。同じプロジェクトから生まれたものですが、役割は全く異なるのでそれぞれの性質と役割を紹介します。

スマートビットコイン(RBTC)

RSKのネイティブコインをスマートビットコインと言います。(シンボル:RBTC)RBTCを理解するためにはまず、サイドチェーンという技術を理解する必要があります。

サイドチェーンとは、ある独立したブロックチェーンのネイティブコインが他のブロックチェーンのコインの価値に Proof of Paymentsによってペッグされているチェーンを意味します。そして二つのコインがお互い自由に、自動的に、そして価格交渉なしに交換することができる状態をツーウェイペグ(2-way peg)と呼びます。

画像:公式HP より

RSKのRBTCはビットコイン(シンボル:BTC)とのツーウェイペグに成功したコインです。そのため、BTCとRBTCが交換される時、実際にブロックチェーンの間でコインの「交換」が起きるのではありません。トランザクションが発生する際に、ビットコインがロックされると同時に、同じ量のRBTCがアンロックされる、という形でトランスファーが成立します。

同様にRBTCをビットコインに戻したい場合は、RBTCがロックされビットコインがアンロックされます。サイドチェーンを用いたRBTCはビットコインと比べてブロック生成の速さ、トランザクション手数料の安さ、そしてMEW(マイイーサウォレット)などのイーサリアム専用のウォレットでも扱えるという、利便性があります。

RIFトークン

画像:RIF公式HP より

RIFトークンとは、RIF OSで使用されるユティリティー・トークンです。RIF OSの全てのサービスはRIFトークンによって成立しています。RIFトークンを支払い、またはアクセスの手段として認めるその他のアプリとサービスもRIFのフレームワークにデプロイすることが出来ます。

RBTCというネイティブコインがあるにも関わらず、RIFトークンという新たなトークンが生成された理由は、RSKエコシステムにこれから追加されるであるオフチェーン・レイヤーに必要不可欠だからです。

RSKネットワークはビットコイン・エコシステムとのインセンティブを維持するためにスマートコントラクトの執行にはRBTCをガスとして支払わなければなりません。ビットコインの価値に付随するRBTCとは違い、RIFトークンは一般的なユティリティー・トークンがそうであるようにRIF OSのプラットフォームとしての価値に付随する独立的なトークンです。そのため、将来的にRSKエコシステムがイーサリアムやEOSのような他のスマートコントラクト・プラットフォームと統合される時、RIFトークンの存在がどのブロックチェーン・ネットワークに対しても中立的なトークンとして重要になります。

まとめ

 スマートビットコイン(RBTC)

・スマートコントラクト機能が付いたビットコイン
・ビットコインと1:1でペグされている
・RSKネットワークのガスとして利用される

 RIFトークン

・RIF OSのユティリティー・トークン
・RSKプラットフォーム自体の価値に付随する
・RSKのオフチェーンレイヤーのために不可欠な中立トークン